住宅街
設計図を見る人

理想の注文住宅をハウスメーカーの頼むとき、デザインや費用だけに目が行きやすくなりますが、工法や構造などに関する知識を得ておくことは重要です。その理由は、ハウスメーカーごとに対応可能な工法が決まっていてデザインや費用だけで選んでしまうと理想を現実のものにできなくなる可能性があるためです。注文住宅の依頼は、人生の中でも一大決心が必要なもので、家が完成したら何十年も住み続けることになりますし、高額な費用をかけて建てたものですから長く快適に暮らせる家づくりをしなければなりません。

工法や構造の知識がないとハウスメーカーによって理想が制限されてしまうかもしれない、後から後悔しないためにも知識を得ることが大切です。また、選択した工法や構造で将来的なリフォームに影響を与えることがあるので注意が必要です。注文住宅を建てるための工法には7種類があり、メイン素材としては3種類に分類できます。

木造をメイン素材にしたものには、木造軸組みやツーバイフォー、木質系ユニットの3種類があり、メイン素材を鉄骨造にしたものには軽量鉄鋼や重量鉄骨、鉄鋼系ユニックの3種類があります。鉄筋コンクリート造をメイン素材にしているものは鉄筋コンクリート構造で、通称RC構造と呼ばれているものがあり合計7種類の工法があることがわかります。それぞれを比較することで、自分たちの家づくりにはどのような手法が最適であるのか見えて来ます。

例えば、間取りの自由度で選びたい場合は木造軸組み、耐久性や耐震性で選びたいなら鉄筋コンクリート構造、工期が短い方が良いときには木質系ユニットや鉄骨系ユニットなどが他の手法よりも優れています。ツーバイフォーは耐久性や耐震性、工期やコストなどに優れているのですが、間取りの自由度や耐火性などは他の手法と比べると劣る部分がある、鉄骨系ユニットは耐久性・耐震性、耐火性やコストは優れているけれども間取りの自由度が低めなど、それぞれを比較することでどのような点に優れているのか把握することが可能です。

重量鉄骨構造と軽量鉄鋼構造は、コスト面において高くなりやすいですが、間取りの自由度をはじめ耐久性・耐震性・耐火性、工期などに優れた特性を持つ工法・構造です。木造軸組は在来工法と呼ばれるもの、古くから日本家屋を作るときに使用され続けている歴史を持つ手法です。コスト的には高くなりがちですが、間取りの自由度が非常に高いこと、耐久性や耐震性に優れているなど比較をすることでそれぞれの工法のメリットやデメリットがわかるので知識を得ておくことで、ハウスメーカーを選択する際に役立ちます。